実際に購入! 吸水ショーツ、月経カップ、デリケートゾーン用ソープをお試し
〜パリで見たフェムテックの今をレポート⑤〜

これまで4回にわたってお届けしてきたパリのフェムテックレポートですが、5回目は実際に現地で購入したフェムテックアイテムの使用感などをお伝えします。今回購入したのは、吸水ショーツ、月経カップ、デリケートゾーン用ソープの3種類。どれも普段から愛用しているアイテムなので、どういった点が異なるのかを見ていきたいと思います。

スーパーマーケットで購入した吸水ショーツ

まずはレポート①で訪れたスーパーマーケットで手に入れた吸水ショーツから
レポートの通り、大きな棚にたくさんの種類の吸水ショーツが並んでいたのですが、私はウエストレース付きのものをチョイス。価格は15€(約2,200円)と吸水ショーツの中では比較的手に取りやすいお値段です。

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パッケージには着用画像のほか、サイズ、レース付きという特徴がわかりやすく書かれています。他にはシンプルなデザインのものや、サイドをスナップボタンで止めるデザインのものなどがラインナップ。

実際に購入! 吸水ショーツ、月経カップ、デリケートゾーン用ソープをお試し 〜パリで見たフェムテックの今をレポート⑤〜パッケージにはゼロウェイスト(無駄や浪費をなくしてゴミを出さないこと)を主張する文言が書かれていたり、箱の裏面が説明書になっていたりと、環境に優しい製品であることもわかりやすく記されています。
最近コスメなどではこうしたパッケージと説明書きが一体になったものを見かけますが、家でのゴミが減るから消費者としてもうれしいポイントですよね。

実際に購入! 吸水ショーツ、月経カップ、デリケートゾーン用ソープをお試し 〜パリで見たフェムテックの今をレポート⑤〜

肝心の吸水ショーツはというと、見た目は至ってシンプルなデザイン。私は普段、主に日本製の吸水ショーツを愛用しているのですが、それらに比べると少し生地が厚いかな?という印象を受けました。

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日本のメーカーは独自で測定した吸水量などを明記して売りにしている場合が多いですが、こちらは特にそういった文言は見当たりませんでした。
私は経血量が多い方ではありませんが、実際に穿いてみると、経血量が多くなる2、3日目は不安なものの、始まりや終わりかけは問題ないかなという印象。吸水部分も腰部分まで取られているので、寝ている間も特に不安はありませんでした。
価格や手に入りやすさを考えると、日本でも同じような製品があればもっと吸水ショーツのハードルが下がりそうです。

フランス発ブランドの月経カップ&デリケートゾーン用ソープ

続いては、パリレポート③に登場のボン・マルシェで開催されていた、「​​gapianne.」のポップアップストアで購入したアイテム。「jho,」の月経カップです。

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「jho,」は2017年にフランスで誕生したフェムケアブランドで、生理用ナプキンやタンポン、吸水ショーツなど月経周りに関する製品を扱っています。いろいろな月経カップを触ってきましたが、平均よりもシリコンが柔らかめ。
こちらは2サイズあるうちの大きな方なのですが、柔らかめということもあってか、少し経血が漏れてしまいました。月経カップは人によって合う形や柔らかさがあるので製品選びが難しいですが、こちらはしっかりと奥まで挿入したら漏れなくなりました。
ステム部分が長く爪を引っ掛ける溝があるので、取り出しやすさは歴代No.1!価格は24,90€(約3,700円)と日本で手に入る月経カップより若干安め。

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同じく「jho,」でデリケートゾーン用ソープもゲット。パッケージデザイン(こちらは旧パッケージ)が洗練されていて気分が上がります。
シアバターとオレンジフラワーを配合しており、デリケートゾーンを清潔に保つだけではなく保湿も叶う優れもの。価格は250mlの大容量で8.9€(約1,300円)と、日本で手に入る製品に比べるとかなりコスパが良いのもうれしいポイント。

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テクスチャーは少し粘度があり、泡立たせて洗浄するというより美容液を塗ってケアしているという感覚に近いでしょうか。
ポンプ式で出しやすく、香りも無香料なのでナチュラルな使い心地が特徴です。ちなみに「jho,」は移住女性のケアやコートジボワールの人身売買の被害者のための支援など、不安定な状況にある女性を支援する団体に売上の1.7%を寄付しているそう。

全5回にわたり、パリのフェムテック事情をレポートしてきましたが、フランスで感じたことは、フェムテックは生活の身近にあるものであり、心身の健康を叶えるものであるということ。
日本では2021年に新語・流行語大賞にノミネートされた「フェムテック」という言葉ですが、フランスの状況を見ると、まだまだ伸び代があるように思います。
人生100年時代といわれる今、まさに心身の健康は資本そのもの! 自分の身体から発せられる声に耳を傾けて、時にストイックに、時に甘やかしながら、フェムテックの力を借りてご自愛していきましょう。




Profile

実際に購入! 吸水ショーツ、月経カップ、デリケートゾーン用ソープをお試し 〜パリで見たフェムテックの今をレポート⑤〜

佐藤亜都(Azu Sato)

1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、パリコレに衝撃を受けファッションの道へ。ファッションIT企業に勤務しつつ、SNSメディア「ROBE」を主催。2020年春に独立し、モード誌ウェブメディアでファッションやフェムテック記事の執筆、SNS運用に携わる。

公式インスタグラム:https://www.instagram.com/azunne0217/