漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 秋の「食薬レシピ」

“秋老け”防止に役立つシラスレシピ

美味しい食べ物があふれ、自然の美しさが際立つ心地の良い季節がやってきました。一方で、夏の疲れを引きずり、寒暖差や乾燥した空気が老化を加速させる時季ともいわれています。
漢方医学でも、秋の乾燥した空気の影響で肌、喉、鼻、口腔内、腸内が乾き、「肺」が弱ることで免疫低下が懸念されるタイミングと考えられています。さらに、少しずつ日照時間が短くなるとともにビタミンDが欠乏し、骨の衰えや気分の落ち込み、更年期世代ではホルモンの乱れも出やすくなります。

◆今月のキー食材

シラス

魚を丸ごと食べることのできるシラスは、ビタミンDが含まれているためカルシウムの吸収を助け、骨粗鬆症予防によいとされています。さらにDHAとEPAは自律神経やホルモンの乱れ、気分変動を整え、血流もサポート。亜鉛やたんぱく質は美肌・美髪にも有効。秋の乾燥や更年期ケアに心強い食薬食材です。


◆レシピ紹介

疲れと冷えを取る
シラスと梅干しの炊き込みご飯

秋に低下しやすい免疫力をシラスと舞茸でサポート。さらに梅干しとショウガで胃腸を整え、疲労回復・冷え対策まで。炊飯器に入れるだけの食薬ごはんでゆらぎを整えましょう。


→動画で作り方をチェック(近日公開予定)

材料(2人分)
米        2合
釜揚げシラス   50g
梅干し      2個
ショウガ     2片
舞茸       1/2パック
水        2合分
醤油・みりん   各大さじ1
大葉       6枚
すり白ゴマ    大さじ2

作り方
①梅干しは種を取り包丁でたたく、ショウガは千切り、舞茸は食べやすい大きさにちぎる。
②米を研ぎ、炊飯釜に入れて醤油とみりんを加え、目盛りまで水を入れる。
③釜揚げシラス、梅干し、ショウガ、舞茸をのせて炊く。
④炊き上がったら全体をさっくり混ぜ、千切りにした大葉と白ゴマをちらして完成。

Point
*釜揚げシラスの代わりにチリメンジャコを使用する場合は、炊き上がったご飯に混ぜてください。


骨も血も肌も美しく!
シラスと春菊のナッツ和え

シラスとナッツで骨、血、美肌に必要な栄養も補える、食材を和えるだけの簡単サラダ。春菊の香りが気の巡りを整え、自律神経の乱れや気分の落ち込みにも。


→動画で作り方をチェック(近日公開予定)

材料(2人分)
釜揚げシラス   50g
春菊       1束
ラディッシュ   適量
ナッツ      大さじ2
ニンニク     1片
醤油・酢     小さじ2
アマニ油     小さじ2

作り方
①春菊はひと口大に切り、ラディッシュはスライスする。ナッツは粗く砕き、ニンニクはすりおろす。
②ボウル(またはポリ袋)にすべての材料を入れ、全体を和える。
③器に盛り付けたら完成。追加でナッツを散らしてもよい。

Point
*ナッツはくるみやアーモンドがおすすめ。
*ラディッシュとアマニ油はなくてもOKです。

Profile

漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 8月の「食薬レシピ」

大久保 愛(Ai Okubo)

薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/aivonne85/
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