漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる
9月の「食薬レシピ」

【2024年9月】
季節の変わり目は体の土台をつくる“カツオ”

9月は秋分の日を境に気候が大きく変化する変わり目の月。台風やゲリラ豪雨といった気象の影響で自律神経や免疫機能に異常を感じやすく、秋分の日を越えてからは、「肺」を強化するとバリア機能が強化され健やかに過ごすことができると漢方では言われています。
とくに喉や腸、肌に対する潤いケアが必要です。自律神経が乱れないよう鉄やたんぱく質、ビタミンB群などが豊富な肉や魚、腸内環境を整え抗菌作用のある野菜などを取り入れていきましょう。

◆今月のキー食材

カツオ

鉄が多く含まれることから「血」を補う食薬として知られていますが、そのほかにマグネシウムなどのミネラルや、ビタミンD、ビタミンB群、タウリンなども豊富です。また、頭がぼーっとする、集中力がないというときは、肉より魚を選ぶと脳細胞に作用するオメガ3脂肪酸を摂ることができます。カツオ節をたっぷり使う習慣をスタートさせるのも◎。

◆レシピ紹介

お腹すっきり!美肌をつくる
カツオのゴマまぶしグリル

ゆらぎやすい時季には、ゴマやワカメ、コンブなどの乾物を使って腸内環境を整えて。たっぷりのゴマと解毒作用の高いパクチーを一緒に食べて、変化に負けない体をつくりましょう。

動画で作り方をチェック

材料(2人前)
カツオ         250g
醤油・みりん      各大さじ1
ショウガ・ニンニク   各2片
黒ゴマ         適量
パクチー        1袋

作り方
①カツオは1センチくらいの幅でスライス、パクチーは3センチ幅にカットする。ショウガとニンニクはすりおろす。
②カツオと醤油、みりん、ショウガ、ニンニクをポリ袋に入れ15分くらい置く。
③カツオ全体にたっぷり黒ゴマをまぶして両面焼く。
④パクチーを皿に敷き、③を盛り付けたら完成。

Point
*パクチーの代わりにクレソンや春菊など香り高い野菜を添えても美味しいです。

 

初秋の疲労対策
カツオのエスニックなめろう

疲れやすいときには、ニラやニンニクなどアリシンを多く含む野菜と動物性の食材を一緒に摂って「気」を養います。味噌やカレーパウダーを使って腸の働きも整えていきましょう。

動画で作り方をチェック

材料
カツオ         200g
ニラ          1束
ニンニク        2片
ショウガ        2片
すりゴマ        大さじ1
カレーパウダー     小さじ1
味噌          大さじ1
豆板醤         小さじ1
オリーブオイル     適量

作り方
①ニラは1センチ幅にカットし、ニンニクはスライス、ショウガはすりおろしておく。
②オリーブオイルでニラとニンニク、カレーパウダーを炒めて粗熱を取る。
③包丁で細かくたたいたカツオとショウガ、味噌、豆板醤、すりゴマをポリ袋に入れ、手で揉んでよく混ぜる。
④さらに②を加え、よく混ぜたら完成。

Point
*大葉を添えると香りがさらにアップし食欲増進。
*残ったなめろうは、丸めて味噌汁や吸い物、鍋に入れてつみれにしたり、丸めて焼いて魚バーグにしたり、加熱して食べると美味しいです。

 

Profile

漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 8月の「食薬レシピ」

大久保 愛(Ai Okubo)

薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。


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