漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる
3月の食薬レシピ

【2025年3月】
スッキリしない心と体のリセットには菜の花

ひんやりとした空気が少しずつ和らぎ、春を感じるポカポカの日も増えてきました。ただ、花冷えをはじめ、花粉やPM2.5などによる春霞、出会いと別れなど、春ならではの環境変化が多く、漢方医学でも春分の日には年に2度訪れる「陰陽」の大きな変わり目があると考えられており、体調管理が難しくなる時期でもあります。
今まで、のんびり過ごし体を温めることに専念していた人も、「陽」の時期へ切り替わったら、体を動かして、解毒作用の高い旬のアブラナ科の野菜やユリ科の野菜などを食べることで代謝や解毒の機能を高めていきましょう。

◆今月のキー食材

菜の花

春には苦みのある食材を摂り、体内の巡りを促して体に溜まった毒素を排泄するとよいといわれています。菜の花には、解毒を促すイソチオシアネート、ポリフェノール、アルカロイドなどが豊富に含まれ、さらに抗酸化ビタミンA・C・Eも豊富なため、季節の変わり目の健康維持には欠かすことができない食薬です。


◆レシピ紹介

心と体の疲れを癒やす
菜の花とホタテのユッケ

タウリン、プラズマローゲン、ミネラル、たんぱく質が豊富なホタテ。うま味が強く、心身の疲労を和らげ、デトックスを後押ししてくれる、不調を感じたときに食べたい食薬メニュー。
動画で作り方をチェック

材料(2人分)
菜の花            6本
ホタテの貝柱(刺身)     4~6個
卵黄             1個

A)
味噌・豆板醤         各小さじ1/2
みりん・ オリーブオイル   各大さじ1
すりゴマ           大さじ2
おろしニンニク        1/2片
塩・ブラックペッパー     お好みで

作り方
①菜の花をレンジ(600W)で1分加熱してから1センチ幅に切る。ホタテはスライスして細切りに。
②Aの調味料を混ぜる。
③①と②をすべて混ぜ合わせてなじませる。
④器に盛り付け、卵黄をのせたら完成。

Point
*海苔で巻いて食べても美味しいです。


腸の働きを整える
菜の花とアサリのオートミールリゾット

時短を叶え、整腸や血糖コントロールに役立つオートミールを活用。短時間煮込むとリゾットに、長時間だとカレーやシチューのようなとろみが効いたメニューに。
→作り方動画を近日公開予定

材料(2人分)
菜の花            6本
玉ネギ            1/2個
アサリ            150g
オートミール         大さじ8
味噌             大さじ1
水              400㎖
豆乳             100㎖
ショウガ           1片
醤油・オリーブオイル     適量

作り方
①菜の花は3センチ幅にカット。玉ネギはみじん切りする。
②玉ネギをオリーブオイルで炒める。
③おろしたショウガ、オートミール、アサリ、水、菜の花を鍋に入れて5分煮込む。
④豆乳を加えて味噌をとき、味が足りなければ醤油で味を整える。

Point
*アサリの砂抜きする際の塩水は、500㎖のペットボトルを利用すると便利!
500㎖の水に対しキャップ2杯分の塩を入れると、砂抜きしやすい塩分濃度に。

 

Profile

漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 8月の「食薬レシピ」

大久保 愛(Ai Okubo)

薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/aivonne85/
公式ツイッター:https://twitter.com/Ai_loveflower