漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる
6月の「食薬レシピ」

【2024年6月】
梅雨のだるさを軽くする「温オクラレシピ」

太陽の位置が最も高くなる夏至を迎えると、夏本番の紫外線が降り注ぎます。紫外線や冷房の寒さ対策が必要になる頃です。漢方医学では、心の安定に働く「心」と消化吸収能力や持久力を養う「脾」が弱りやすい時期とされ、不摂生やストレスに心と体は敏感に反応し、体調管理が難しくなると考えられています。
傷みやすい生野菜の買い控えによってインスタント食品に頼るようになり、ニキビや体臭、便秘などが気になる人が増えることも。
健康と美容にまつわるトラブルが増えていく6月は、生活習慣の見直しとネバネバ食材を取り入れ、自律神経を整える胃腸ケアで乗り切りましょう。

◆今月のキー食材

オクラ

梅雨や夏にだるさを感じる理由の一つに胃腸の働きの低下があります。重だるさを感じるときには、ネバネバした食材をチョイスしてみましょう。オクラのネバネバ成分は、胃腸の働きをサポートします。血糖値やコレステロール値の上昇を抑えるので、生活習慣病が気になる方にもおすすめ。切ってから茹でるとネバネバ成分が流出するので注意しましょう。

◆レシピ紹介

忙しい日の朝食にも
即席オクラ明太スープ

お湯をそそぐだけの忙しい日の朝食にもぴったりなスープ。ビタミンD、ビタミンB群、ミネラル、タンパク質など気・血・水が豊富。体内時計を整える効果も。

動画で作り方をチェック

材料(1人分)
オクラ         2、3本
明太子         1/2腹
大葉          5枚
カツオブシ       1つかみ
熱湯          200㎖
醤油          適量

作り方
①オクラをレンジ(600W)で1分加熱し、みじん切りする。
②大葉は千切りしておく。
③すべての材料を器に入れ、よく混ぜたら完成。

Point
*オクラは生でも食べられるので、加熱しなくてもOKです。
*生のオクラに軽く塩を振り、まな板の上で転がすと、産毛が取れて食感が良くなります。

 

だるさ&ダメージを軽減
オクラ麻婆豆腐

オクラでトロミをつける具だくさん麻婆豆腐。梅雨のだるさや慣れない冷房によるダメージを軽くするため、ニラとニンニク、ショウガをたっぷり入れて。

動画で作り方をチェック

材料(1人分)
オクラ          6本
木綿豆腐         半丁
鶏ひき肉         250g
ニラ           1束
ショウガ         1片
ニンニク         1片

A)
味噌           大さじ1.5
豆板醤          小さじ1
みりん          大さじ2

作り方
①オクラは粗めのみじん切り、ニラは3センチ幅にカット、ショウガとニンニクはみじん切りしておく。
②Aの調味料を混ぜておく。
③フライパンで鶏ひき肉とショウガ、ニンニクを炒める。
④さいの目にカットした豆腐、オクラ、ニラ、Aを加え、オクラのトロミが出るまで混ぜ合わせる。

Point
*仕上げにお好みでブラックペッパーまたは山椒を振ると風味が出ます。
*木綿豆腐はカットした状態でザルに入れておくと水切りできて、味が染み込みやすくなります。

 

Profile

漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 8月の「食薬レシピ」

大久保 愛(Ai Okubo)

薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。


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