talk>>ママ大学長・近藤洋子さん 一人ひとりが輝いて生きるための味方になりたい

ホルモンバランスに大きく翻弄され続ける女性の心と体。

KNOW YOUR ORIGIN代表の瀬尾もそんな一人です。多嚢胞卵巣症を患い、流産を経験。現在は一児の母となりましたが、自分と同じような経験をする人を一人でも減らしたいとの想いで、インナーブースター「Beauty Charge -Femcare-」を開発しました。

さまざまな困難を乗り越え、自分らしい生き方を見つけて輝いている人はたくさんいます。

talkでは、瀬尾がそうした真の“美しい人”をお迎えし語り合います。

2回目のゲストは、「Beauty Charge -Femcare-」のご愛用者で、日本ママ起業家大学を運営する一般社団法人日本女性起業家支援協会の代表理事を務める近藤洋子さん。

ラジオパーソナリティやテレビ通販番組のナビゲーターなど表現者の経験を経て、なぜママの起業を支援する活動を始めたのか。しんどい経験を笑いに変えて自分の足で人生を歩んできた近藤さんが大切にする、“ポジティブコア”な考え方に触れていきます。

【目次】 
・ライフイベントに影響を受けやすい女性のキャリア
・自分のポジティブコアを探す
・声をあげれば出合えることがある

ライフイベントに影響を受けやすい女性のキャリア

瀬尾
あるイベントがきっかけで2024年8月の「GIRAFFES JAPAN」に登壇のお誘いをいただいたのが近藤さんとの出会いですが、女性の起業をサポートしようと考えたのはなぜですか。

近藤さん
それは私のキャリアに大きな関わりがあります。大学を卒業し、一度は外資系食品メーカーに入社したけれど、もともと希望していた喋る仕事にどうしても就きたくて、アナウンサーアカデミーに通い、最終的にラジオパーソナリティになりました。その後、大阪のFM局で仕事が決まり、夫と離れて大阪で単身生活をしていたんですが、母親の余命宣告を受け地元の横浜に戻ることに。そのタイミングで妊娠が発覚したうえ、当時の夫は夢を追うタイプの将来が不安定な人。それまでは「稼げる人が稼げばいい」と思っていたし、私の仕事も順調だったので不安はなかったけど、妊娠して続けるのは難しい仕事だなと思いました。
そこで一般企業で働こうと就活を始めたものの、出産前後で200社に応募してすべて落ちたんですよ。ラッキーなことに、私はラジオの仕事に戻ることができましたが、女性のキャリアはライフイベントの影響を大きく受けるものなんだと痛感しました。

瀬尾
私は今、1歳の娘の育児に追われる毎日なので、妊娠中と出産直後の状況で200社に応募するなんて想像もつかないです。

近藤さん
つわりもひどかったから本当に大変だったけど、何とか食べていかなきゃという気持ちが強かったからできたのだと思うのね。
妊娠中や子育て中の女性が、働ける時間・場所・内容で仕事する難しさを知ると同時に、一方で私の周りには自分の得意を活かして、例えば英語教室とかお料理教室とか自宅をベースに仕事をしている人も多くて。どうしたらそんなふうに働いて生きていけるのか、興味本位からインタビューをしてみることにしたんです。
そのうち、私は喋ることよりも、番組をつくったり、コンセプトやプロモーション方法を考えたりする裏方の仕事が好きなことに気づきました。時には頼まれてもないのに勝手にアドバイスしちゃったり。それがどんどん広がって勉強会やセミナーを開催するようになったというのが、女性の起業支援に携わった背景の一つです。

瀬尾
私がKNOW YOUR ORIGINを立ち上げたのもそうですが、自身の体験から起業を決める女性は多いですね。

近藤さん
求人に応募するとき、履歴書を書くでしょ。そのときにふと「何も書けることがないな」って。しかも200社落ちるし、「私は何の価値もない人間なんだ」と感じてしまったことがあるのね。
でもよく考えれば、私には喋るスキルがあるし、インタビューで出会った女性たちもそれぞれの個性を力に仕事をしている。女性のキャリアは行間にこそ価値があるから、自分の価値を発見できたら、世間一般の物差しに当てはめてキャリアを考える必要なんてないですよね。子育てだって立派なキャリアだし、自分を深掘りして気づいていない価値を引き出すことが大事だと思うんです。

自分のポジティブコアを探す

瀬尾
日本ママ起業家大学の活動で大事にしていることは何ですか。

近藤さん
自分の価値に気づく客観性を持ってもらうことと、変態性を発揮できるようにすることかな。
「自分の価値は何か」って考えると、ほとんどの皆さんが資格とか経験、「Can」の部分にフォーカスしちゃうんです。けれど実は、価値があることは「Will」に隠れていて、それは自分がワクワクすることやモチベーションが上がること。
以前、「私には何もない。デザインの勉強はしてきたけど、あまりお金にならなそう」と話す方がいて、じゃあワクワクすることはなんですかと尋ねたら、「子どもがあるテーマパークが好きで、行くたびにキャストの衣装を着たいって言うから、それを手作りするのが楽しい」と答えたんです。過去に作った15着ぐらいをインスタグラムに上げたら、テーマパークの館長からメッセージが届いたと。

瀬尾
それはすごい!

近藤さん
そうでしょ。だから「あなたの価値はそれだよ」って。自分では当たり前だと思っていることのなかに、寝食を忘れて取り組めるような“自分の変態性”を見いだして、そこに経験や資格といった強みを掛け合わせて事業をつくることができると、誰にでも瞳の中にきらっと星が見える瞬間が必ずあるんです。
私はこれを「ポジティブコア」と呼んでいますが、ポジティブに作用するワクワクを探求し、変態性を発揮させることが、自分の未来を拓いていくんじゃないかなと思います。

瀬尾
KNOW YOUR ORIGINでも、女性が自分らしい生き方を貫くための支援をしていきたいと考えていますが、ジェンダーギャップ指数が低い日本では、女性が社会活躍しづらい現状があります。

近藤さん
旧態依然とした男性中心の社会でいわれている、「成功」の定義を見直すことも必要なのかもしれません。スケールを拡大するためにたくさん売上をつくることが偉大だという考えを否定するわけではなく、スケールは小さくてもローカルで経済が回り、その地域やコミュニティに笑顔が生まれる原動力となる事業や人。そういうローカルのスターみたいな小さな存在が増えていけば、それが次第に大きなムーブメントとなり社会が変わっていくのではないかと思います。

声をあげれば出合えることがある

瀬尾
KNOW YOUR ORIGINのご愛用者は近藤さんと同年代の方が中心で、女性ホルモンの影響による身体の変化も感じていて、人生100年時代の後半のQOL向上に対する関心が高いです。

近藤さん
私は47歳で閉経したんですが、時折すごい量の出血があるなど変な生理に悩まされた時期が長かったので、気持ちが楽になりつつも喪失感はありましたね。更年期で一番の悩みだった睡眠が「Beauty Charge -Femcare-」を使うと安定したのはうれしかったです。
これは年代にかかわらず、最近は「Well-being」の呪縛を感じます。幸せな状態を維持するために完璧じゃないといけない、何者かにならなくてはという思いにとらわれて苦しんでいる。でも、素晴らしいプロダクトやサービスをつくるきっかけって、自分の苦い体験だったり、触れてきたカルチャーだったり、どれだけ心を動かされる経験をしてきたかにあると感じるから、ビジネスがうまくなるためのテンプレを学ぶより、質の高いサービスを体験することにお金をかけるとか、一見、生産性のないことに打ち込んで自分を豊かにすることが大事だと思いますね。

瀬尾
近藤さんがそう考えるようになったきっかけはありますか。

近藤さん
やっぱり母の死は大きかったです。母は私が高校生の頃からアルコール依存症で、きょうだい3人でサポートしてきたのですが、最期は頭を打って3カ月後に亡くなったんです。その姿を見たときに、母は幸せだったのだろうかと、答えのない問いが頭を巡りました。でも何歳であろうと「私はこのために生きた」と思えるものがあったら、きっと人生の質が変わるだろうし、自分も残された人も幸せなんじゃないかって。
だから、ママ大を始めた頃に「仕事と家庭を大事にって、言ってることはわかるけど、めっちゃファンシーだよね」といった否定的な意見も耳にしたんですが、ママ大での出会いによって変わっていく人が1人でも2人でも出てきて、私のお葬式で「洋子さんのおかげでハッピーな人生だったな」って思ってくれる人がいてくれたら幸せだなと。仕事は生き方を体現するツールであり、ママ大の活動を通して、女性が輝いて生きるための味方になれたらと考えています。

瀬尾
近藤さんは加齢応援マガジン『ウナタレ』も運営されていて、一般にはネガティブに捉えられることを笑いに変えてポジティブな発信をされています。1人で悩みを抱えて八方塞がりになっている方にメッセージはありますか。

近藤さん
私自身、困ったときに、ちょっと先をいく面白いお姉さんたちに救われたんですよ。人それぞれ考え方が違うから全員に受けなくてもいい、センスの同じ人がクスッと笑って、共感してくれたらいいなという思いで、生き方を面白くする提案を心がけてます。
困ったり悩んだりしたときは、「助けて」と声をあげることで、自分では想像もつかない解決策と出合えます。同じ経験を乗り越えた仲間がいるとわかれば、「この人も生きてるから私も大丈夫」と思えませんか。
そうやって解決への選択肢を増やして、自分で選んだ道を進んでいけば、たとえ失敗しても自分で選んだから納得できるし、選んだことを正解にしようという強いマインドにもなれます。まずは声をあげてみてください。

瀬尾
近藤さん、ありがとうございました。自分のポジティブコアを私も見つけたいと思います。
KNOW YOUR ORIGINでは、「Beauty Charge -Femcare-」の使用方法をはじめ、女性の心と体にまつわる疑問や悩みに寄り添うアポセカリーサービスもおこなっています。ECサイトや公式LINE、InstagramのDMからご利用くださいね。


Profile

近藤洋子(Yoko Kondo)

ラジオパーソナリティ、TV通販ナビゲーター、イベントMCなど表現者の仕事を経て、2013年に日本ママ起業家大学を設立。「売上」が唯一のゴールではなく、「幸福」をゴールとした起業を目指し、延べ1,000人以上の女性起業家たちのコンサルに携わる。17年から中小機構ビジネストの起業アドバイザーに就任し、中小企業庁主催のビジネスプランコンテストでは審査員を歴任。座右の銘は、「迷ったら面白い方へ」。

日本ママ起業家大学公式Webサイト:https://company.j-mec.com
加齢応援マガジン『ウナタレ』:https://unatale.com
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/kondo_yoko/