漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる
3月の「食薬レシピ」
【2024年3月】
季節の変わり目のストレスに負けない「白菜レシピ」
漢方の基本の考え方では、春分の日を境に「陰」から「陽」へと切り替わり、解毒や代謝の季節へと移り変わるといわれています。春と冬の気候を何度も繰り返すのがこの時期です。
雨の日は低気圧で頭痛やむくみ、イライラを感じ、温かく晴れた日には花粉などのアレルギーで顔の赤みやかゆみ、乾燥に悩まされることがあるかもしれません。
そこで、自律神経を整えたり、炎症を抑える働きがある、香り高いアブラナ科の食材で「肝気鬱結※1」や「湿熱※2」の対策をしましょう。
※2 体内に過剰な水分と熱が溜まっている状態のこと
◆今月のキー食材
白菜
白菜やブロッコリー、大根など、アブラナ科の野菜に共通して含まれる成分「イソチオシアネート」。抗菌、抗酸化、抗糖化、抗炎症作用が期待できるうえ、食物繊維が豊富で腸内環境を整える働きもあります。
生食でもおいしい白菜で「湿熱」を除去して、花粉症や黄砂などのアレルギーシーズンに向け、腸からアプローチしていきましょう。
◆レシピ紹介
免疫アップとストレスケアに♡
グルテンフリー白菜シュウマイ
白菜に、オートミール、味噌、ショウガを混ぜて作るタネを合わせたグルテンフリーシュウマイ。腸内環境を整えるのに役立ちます。
材料
白菜(1/4サイズ) 4枚
A)
鶏ひき肉 150g
オートミール 大さじ1
味噌 小さじ2
ショウガ 1片
作り方
①ショウガはみじん切り。白菜は白い芯の部分をカットしてみじん切りに、葉の部分はレンジ(600W)で3分程度加熱する。
②ポリ袋に①の白菜の芯の部分とAの材料を全て入れ、よくこねてから、一口大に丸める。
③①の白菜の葉を細長く切り、②の側面をくるむように包む。
④耐熱容器に並べ、ラップをして、レンジ(600W)で5分ほど加熱したら完成。
Point
*しっかり味付けされているのでタレは不要です。
気の巡りを整え、体もスッキリ!
白菜と切り干し大根とフェンネルのマリネ
フェンネルシードは、気の巡りや胃腸の働きを整えるほか、口臭対策にもなるスパイス。
切り干し大根の食物繊維と合わせることでデトックス機能が高まります。
材料
白菜(1/4サイズ) 4枚
切り干し大根 20g
フェンネルシード 大さじ1
すりゴマ 大さじ2
醤油・オリーブオイル 各大さじ1
酢・みりん・水 各大さじ2
作り方
①白菜は小さめの一口大にざく切りする。
②材料を全てポリ袋に入れてよくもみ、15分程度置いたら完成。
Point
*切り干し大根が硬いときは水を少し足して調整してください。
Profile
大久保 愛(Ai Okubo)
薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/aivonne85/
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