漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 9月の「食薬レシピ」
【2023年9月】
季節の変わり目にも揺るがない体をつくる「ズッキーニレシピ」
夏の終盤にあたる9月には、年に2度訪れる「陰陽」の変わり目となる“秋分の日”があります。秋分の日以前は気候変動が大きく、それ以降は気候も落ち着いて本格的な秋へと移り変わり、やがて乾燥シーズンへ突入していきます。
猛暑に蓄積した「疲労対策」、気圧の変化による「自律神経対策」、乾燥シーズンを控えての「免疫対策」の3つを今からおこなって、季節の変わり目に負けない体をつくっていきましょう。
◆9月のキー食材
ズッキーニ
前半と後半で2つの気候の性質に分かれる9月。夏の疲れを引きずる時期でもあるため、抗酸化作用の高いβカロテンやビタミンC、エネルギーをつくるのに必要なビタミンB群、喉がイガイガしやすい時期に向けて免疫機能を正常に保つ食物繊維などが欠かせない栄養素です。これらをすべて含む野菜がズッキーニです。
◆レシピ紹介
さびない体に! ズッキーニとサーモンのクルクルマリネ
赤い色素・アスタキサンチンを含むサーモン、特徴的な香りとイソチオシアネートを含むマスタードをアクセントに、抗酸化力を高め夏の疲れをリセット。
→動画で作り方をチェック
材料
ズッキーニ 1本
サーモン 100g
塩・コショウ お好みで
A)
レモン汁 大さじ2
オリーブオイル 大さじ1
粒マスタード 適量
作り方
①縦に薄くスライスしたズッキーニをレンジ(600W)で1分程度温める。
②ズッキーニにサーモンをのせ、塩コショウをして、くるくる巻きにする。必要であればつまようじで止め、保存容器に並べる。
③Aを混ぜ合わせた調味料を②に回しかけて10分ほど置き、全体がなじんだら粒マスタードを添えて完成。
Point
*サーモンはお刺身でもスモークでもお好みで。
栄養たっぷり ズッキーニと豚肉のおかずスープ
抗菌・抗炎症作用、消化吸収を助けるαピネンや喉の不調対策となるカンフェンを含むミョウガをアクセントにした、1杯でボリューミーなおかずスープ。
→動画で作り方をチェック
材料
ズッキーニ 1~2本
豚肉 200g
ニンニク 2片
ミョウガ 4個
水 400㎖
味噌 大さじ1程度
すりゴマ お好みで
作り方
①ズッキーニはさいの目、豚肉は食べやすい大きさに切る。
②鍋でスライスしたニンニクと①をオリーブオイルで軽く炒める。
③②に水を加え、ひと煮立ちしたら味噌を溶く。
④千切りしたミョウガを加えて混ぜたら器によそい、すりゴマをかけて完成。
*ミョウガは水にさらすと栄養素が流れてしまうので、さっと洗うだけでOKです。
Profile
大久保 愛(Ai Okubo)
薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。
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