漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる
10月の「食薬レシピ」

【2024年10月】
秋の不調を腸から撃退するイチジクレシピ

秋は乾燥の季節。肌だけではなく、喉や鼻、腸などの粘膜も乾きやすくなり、それに伴い免疫も低下します。喉が乾かなくとも水分をこまめに摂取し、粘膜を強化する栄養素を摂ること、腸内細菌に良質な餌を与える意識で食事をとることを心がけましょう。
食薬としては、緑黄色野菜や魚、骨ごと煮込んだ鶏出汁のお鍋やスープなどがおすすめ。そして腸のために、生野菜として両手のひら2つ分の淡色野菜、1つ分の緑黄色野菜のほか、海藻類、種実類、発酵食品などを摂取することも忘れないようにしましょう。

◆今月のキー食材

イチジク

古くから不老不死の果物と呼ばれるほど栄養価が高く、多くの人に愛されているイチジク。水溶性食物繊維であるペクチンを多く含み、腸内環境を整えるのに役立ちます。さらに、ビタミンEや葉酸、ポリフェノール、マグネシウム、モリブデンなどの栄養素も豊富。皮にもポリフェノールや食物繊維が多く含むので皮ごと食べるのも◎。

◆レシピ紹介

心と体のバランスを整える
イチジクとサンマのトマト煮込み

秋を代表する魚のサンマには、自律神経と免疫機能を整えるオメガ3脂肪酸やビタミンB群、ビタミンD、鉄が豊富。腸を整えるイチジクを加えて、旬の煮込み料理で心と体を整えましょう。

→動画で作り方をチェック

材料(2人分)
サンマ        2尾
イチジク       2個
トマト        2個
玉ネギ        1/2個
ショウガ       2片
ローズマリー     適量
味噌・みりん     小さじ2
酒          50㎖
オリーブオイル    適量

作り方
①サンマは3枚におろして食べやすい大きさにカットし塩・コショウ(分量外)を振る。イチジクは1個をくし切り、もう1個は粗みじん切りに。トマトと玉ネギも粗みじん切り。ショウガはみじん切りする。
②サンマを両面ソテーして、一度皿に移す。
③みじん切りにしたイチジク、トマト、玉ネギをオリーブオイルで炒める。
④サンマと串切りにしたイチジク、ショウガ、ローズマリー、味噌、みりん、酒を加え、ひと煮立ちしたら完成。

Point
*仕上げにビタミンCとβカロテンが豊富なイタリアンパセリを添えても。

 

腸活&抗酸化
イチジクの洋風おでん

牛肉、カツオ節の出汁とセロリの香り、イチジクの甘みが効いた洋風おでん。腸に優しい秋の根菜とタンパク質補給にぴったりの牛肉で、季節の変わり目の体をサポート。

動画で作り方をチェック

材料
イチジク       小3個
牛肉の細切れ     100g
ダイコン       1/4本
ニンジン       1/2本
マッシュルーム    5個
カツオ節       ひとつかみ
セロリ        1/2本
ショウガ       1片
乾燥パセリやオレガノ お好みで
水          400㎖
醤油・みりん     各大さじ1

作り方
①ダイコンとセロリは一口大、マッシュルームは半分にカットする。ニンジンは乱切り、ショウガは千切りに。
②ダイコンとニンジンをレンジ(600W)で5分温める。
③全ての材料を鍋に入れ、ひと煮立ちさせたら完成。

Point
*カツオ節は手で粉々にしながら加えると出汁に深みが出ます。
*根菜はお好みで大きめにカットしても美味しいです。

 

Profile

漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 8月の「食薬レシピ」

大久保 愛(Ai Okubo)

薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。


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