漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる
7月の「食薬レシピ」
【2023年7月】
梅雨明けを快適に迎える「万能オクラレシピ」
7月は、雲一つない快晴の日には冷房と紫外線が強くなり、雲が日差しを遮る日には高温多湿で低気圧がやってくるという環境変化の大きな月です。
汗をかくことでミネラルや水分を消耗するうえ、気温と気圧の変化によって自律神経が乱され、心と体が繊細になっているかもしれません。
体にとって過酷な環境の7月には、初心に戻って、栄養の消化吸収能力をサポートし、気力を養うタンパク質やビタミンB、ミネラルを補いましょう。
◆7月のキー食材
オクラ
倦怠感を覚えるとき、漢方医学では胃腸の働きや水分代謝を整え、「気」「血」「水」が充実して円滑に巡るようにアプローチします。
とくに胃腸の働きをサポートするネバネバ成分を持つ「オクラ」は7月のキー食材。感情のコントロールにも関わる血糖値の乱高下を抑えたり、腸内環境を整えて脳腸相関(脳と腸が密接に作用し合っていること)を改善するのにも役立ちます。
◆レシピ紹介
オクラとジャコのカツオブシ和え物
胃腸の働きを助けるオクラと、この時期に不足しやすいミネラルやタンパク質、ビタミンB群を含むジャコとカツオブシを合わせて作る、栄養たっぷりサプリのような小鉢。
材料
オクラ 5本
ジャコ 大さじ1
すりゴマ 大さじ1
醤油 小さじ2
みりん 小さじ1
カツオブシ ひとつかみ
大葉 3枚
作り方
①オクラをレンジ(600W)で30秒程度温める。
②オクラは5ミリ幅にカットし、大葉はみじん切りする。
③材料を全部加えて、よく混ぜたら完成。
Point
そのまま1品として。豆腐や納豆、サラダ、ごはんにかけてもOK。
オクラとパプリカの親子丼
元気をつける鶏肉、ニンニク、卵と、紫外線に負けない抗酸化作用を持つパプリカで、初夏のつらい環境から抜け出す丼物。1品で必要な栄養を補充完了!
材料(2人前)
オクラ 2本(1センチ)
ササミ 2本(塩を振って一口大)
パプリカ 1/2個(さいの目)
ニンニク 1かけ(スライス)
A)
溶き卵 2個
みりん 小さじ1
醤油 小さじ2
水 大さじ2
塩・こしょう お好みで
ごはん お好みで
作り方
①オクラは1センチ程度、ササミは塩を振ってひと口大、パプリカはさいの目、ニンニクはスライスする。
②全ての材料をフライパンで炒める。
③Aを混ぜて②に回しかけ、好みの固さになったら、丼によそったごはんにかけて完成。
Profile
大久保 愛(Ai Okubo)
薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/aivonne85/
公式ツイッター:https://twitter.com/Ai_loveflower