漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 初夏の食薬レシピ

だるさやむくみに!気も水も巡らせるクレソン

新年度の疲れが落ち着く5月後半から、梅雨入りの6月にかけては、気圧や湿度の変化により消化吸収の働きを担う「脾」に負担がかかりやすく、だるさ、むくみ、胃腸の不調が出やすい時期。加えてストレス過多、食事や睡眠の乱れがあると「湿熱」を生じ、イライラ、肌荒れ、不眠を感じるかも。
そこで初夏には、「肝脾」を支える食薬を取り入れてみましょう。

◆今月のキー食材

クレソン

料理の付け合わせのイメージが強いクレソンですが、実はビタミンC・E・K、鉄、カルシウムなどを含む栄養豊富な野菜。利尿作用があるため余分な「湿」を排出するほか、高い抗酸化力で「肝」を助け、香り成分が「気」の巡りも促します。気温や湿度が上がる初夏にぴったりの食薬です。


◆レシピ紹介

むくみと疲れを取る
クレソンとジャコの海苔巻き

蒸し暑いときに食べたくなるさっぱりメニュー。クエン酸を含む梅干しとみりんで簡単酢飯風に。カルシウムが豊富なジャコとゴマで食感もプラス。手軽に作れて、むくみ・便秘・疲労感に効果的な手巻き寿司です。


→動画で作り方をチェック(近日中に公開予定)

材料(2人分)
クレソン      1束
ジャコ       大さじ4
梅干し       2個
ご飯        2杯分
みりん       大さじ1
すりゴマ      大さじ2
焼き海苔      お好みで

作り方
①梅干しは種を除いて包丁で細かくたたく。クレソンは5センチの長さにカットしておく。
②ご飯にたたいた梅、ジャコ、みりん、すりゴマを入れてよく混ぜる。
③海苔の上に②を敷き、クレソンをのせて巻く。

Point
*お好みで醤油や黒酢を添えても◎。


夏に向けてエネルギーチャージ!
クレソンと牛肉のすき焼き風炒め

クレソンの苦味とトマトの酸味が効いた、フライパン1つで作れるすき焼き風炒め。タンパク質や鉄、ビタミンB群、抗酸化成分たっぷりの“エネルギーチャージ”メニューです。夏バテ予防にも最適。


→動画で作り方をチェック(近日公開予定)

材料(2人分)
クレソン      1束
牛肉薄切り     250g
トマト       2個
ショウガ      2片
みりん・醤油・酒  各大さじ2

作り方
①クレソンは3センチ幅にカット。トマトはくし切り、ショウガは千切りしておく。
②ショウガとトマトを炒め、香りを立たせる。
③牛肉と調味料を加えてしっかり火を通す。
④火を止めてからクレソンを加え、さっと混ぜて完成。

Point
*牛肉はお好みの部位で。
*トマトの代わりにミニトマトを使用しても。

Profile

漢方薬剤師・大久保愛さんの細胞から元気になる 8月の「食薬レシピ」


大久保 愛(Ai Okubo)

薬剤師、漢方カウンセラー。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとする医療と美容の専門家として商品開発や執筆、企業コンサルティングなどに携わる。
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/aivonne85/
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